Football after TOKYO2020 〜東京2020後のフットボールを考える

昨年度に立教大学で開催する予定であった18th Congressは、日本フットボール学会史上はじめて、オンライン開催となりました。夜の時間にヨーロッパから講師を招くなど、オンライン開催の特徴を活かしてなんとか乗り切ることができましたが、今年度もオンライン開催となってしまいました。

今年度(2021年度)は、フットボールのビッグイベントが数多く開催された年でもあります。特に、東京オリンピック・パラリンピック競技大会(東京2020)が1年遅れで開催され、サッカー・7人制ラグビー・5人制サッカー(ブラインドサッカー)では、最先端のコンディショニングやパフォーマンス分析に触れる機会となりました。また、フットサルとビーチサッカーはW杯が開催され、ビーチサッカーは過去最高の2位という結果を残しました。一方で、2020年に入って本格的に流行した新型コロナ感染症(COVID-19)は,以前としてフットボール界に影響を与え続けています。その中で,フットボール先進国である欧米諸国では,COVID-19感染や活動停止期間後のコンディション管理や医学的管理で新たな知見が集まり続けています。

そこで,19th Congressでは,東京2020でのフットボール競技での科学的アプローチから得られた知見や、フットボールにおけるCOVID-19対策に関するシンポジウムや教育講演などを企画しています。研究発表では,これまで同様、様々な領域で活躍される多くの研究者や関係者の方々から,フットボール科学に関して,最新の知見と鋭い分析が提供されるものと確信しております。2年連続のオンライン開催となりますが,昨年同様に、対面開催と同じ熱量の活発な議論を期待しています。

「フットボールの父」と呼ばれるポール・ラッシュ(Paul Rusch)博士は立教大学の教員でもあり,異なる人種,言語,性別,障がいなどのあらゆる物事を,スポーツによって繋げる力を持つ人でもありました。フットボール学会の特徴は,指導者と様々な分野の研究者がフットボールによって繋がり,フットボールの未来を一堂に会して議論できるところだと考えます。19th Congressがそのよい機会になれるように準備していきたいと思います。

実行委員一同,皆様のご参加を心よりお待ちいたしております。

19th Congress 実行委員長 安松幹展(立教大学)